【ネタばれ無】
伝説のバンド、Queenの伝記映画『ボヘミアン・ラプソディ』が2018年11月に公開された。
年代的にファンとまではいかなくとも、誰もが彼らの曲を耳にしたことはあるだろう。波乱に満ちたフレディ・マーキュリーの軌跡を、主演のラミ・マレックが見事に演じ切っている。
この映画はQueenファンはもちろん、Queenのことを知らない人でも十分に楽しめるものに仕上がっている。恵まれた才能を持つフレディ・マーキュリーが、セクシャルマイノリティとして生きる孤独も描かれており、単純なサクセスストーリーではない。
しかし、その難しいテーマを包み込むのは心を揺さぶるのは音楽だ。Queenの楽曲が持つ力強さや美しさに浸り、きっと最後のシーンではあなたも涙するだろう。
この記事では、『ボヘミアン・ラプソディ』を鑑賞する前に聞いておきたい5曲をまとめてみた。これから鑑賞したいあなたも、すでに鑑賞したあなたも、是非クイーンの楽曲を楽しんでいただきたい。
Bohemian Rhapsody
初出アルバム:1975年『オペラ座の夜』
1曲目はもちろん、映画のタイトルにもなっている「Bohemian Rhapsody」だ。アルバムのタイトル通り、オペラをテーマにした構成になっている。世界中で大ヒットし、本国イギリスの全英シングルチャートでは9週連続1位を獲得。また、フレディ・マーキュリーが逝去した1991年にも再度全英シングルチャートで1位を獲得している。
また、世界初のプロモーションビデオが制作されたのはこの曲である。
Somebody To Love
初出アルバム:1975年『華麗なるレース』
この曲が発表されたのは、フレディが恋人であったメアリーと破局をした時期に近い。彼はバイセクシュアルであり、女性とも男性とも恋愛関係を結んでいた。それでも、本当に彼を愛してくれる人はなかなか見つからなかったのだろう。映画にも描かれる孤独がこの曲の歌詞から伝わってくる。
Radio Ga Ga
初出アルバム:1984年『ザ・ワークス』
この曲が発表された頃には、既に音楽を聞く媒体がラジオからテレビへと移り変わっていた。そんな時代にラジオへのノスタルジーを歌ったこの曲はパフォーマンスも素晴らしい。しかし、映像を見ながらだけでなく、耳だけで聴くという違った楽しみ方ができるのも、音楽、ラジオの魅力ではないだろうか。
ちなみに、フレディとの歌唱スタイルが似ているということで、この曲のタイトルがあのレディ・ガガの芸名の由来となっている。
We Are The Champions
初出アルバム:1977年『世界に捧ぐ』
スポーツ番組やスポーツイベントでの定番ソングとなっており、この曲を知らない人はほとんどいないだろう。タイトルが示す “We” はQueenのことを示すのではなく、「世界中の一人ひとりがチャンピオンなのだ」とメンバーのブライアン・メイが語っている。
しっとりとしたピアノとボーカルから始まり、一気に盛り上がるサビでは誰もが胸を熱くするだろう。
The Show Must Go On
初出アルバム:1991年『イニュエンドウ』
フレディ・マーキュリーが存命中、最後に発表されたアルバムに収録されており、発売10か月後に彼はこの世を去っている。
タイトルの「The Show Must Go On」とは「(何が起きても)ショーを続けなければならない」という意味である。この曲は、最後まで ”フレディ・マーキュリー” というエンターテイナーとして生き続けた彼の魂の叫びといえるだろう。