コラム

タイ人に聞いた、おすすめの名作タイ映画 5選

2020/03/07

【ネタばれ無】

『バッド・ジーニアス』というタイ映画がめちゃくちゃ面白いという噂を耳にしたことがある。私の近所の劇場でも公開していたらしいが時すでに遅し。鑑賞できないままに時が過ぎ、観る予定のメモに残していることも忘れてしまっていた。

最近はなかなかタイ映画が熱いという話は聞くものの、私はまだその波に乗れていない。乗れそうな波を探すべくポスターをいくつか見てみると、タイの美女に魅了されて再び興味が湧いてきた。

そんな私が、実際にタイ人の女性からおすすめのタイ映画について聞くことができたため、備忘録として記事を残しておこうと思う。タイ映画に興味を持った方の参考になれば幸いだ。

※私が鑑賞できていない作品も含まれるため、あらすじは友人達から聞いたものを基に、海外サイトの情報を使って補完している。実際のストーリーと齟齬があるかもしれないが、ご了承いただきたい。

バッド・ジーニアス 危険な天才たち

© GDH 559 Co. Ltd.

『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』(原題: ฉลาดเกมส์โกง)は2017年に公開されたスリラー映画だ。私が唯一タイトルを知っていたこの作品は、タイでもやはり人気だった。

頭脳明晰な主人公のリンが、友人のカンニングを手伝ってしまったことを機に、テストのカンニングをビジネスとして始める。ピアノの手の動きからヒントを得たハンドシグナルを使い、クラスメート達をカンニングさせて報酬を得ていく。

しかし、真面目な苦学生のバンクはカンニングを良くは思わなかった。そして、リンはアメリカの大学へ留学するための世界統一試験のSTICで最大のカンニングを仕掛ける……。

実際に中国で起きた集団カンニング事件がベースとなっている。タイ版オーシャンズ11と名高い本作。カンニングのための頭脳戦とはなかなか興味深いが、映画として楽しむだけにしておこう。


愛しのゴースト

©GMM Tai Hub Company Limited

『愛しのゴースト』(原題:PEE MAK)は、百年以上も前からタイに伝わる「プラカノーンのメー・ナーク」という怪談を基に作られた、2014年に公開されたホラーラブコメディ映画だ。ジャンルから分かる通り、一応ホラーに分類されているものの怖い作品ではないらしい。

戦場から帰還したマークは、故郷で妻のナークと再会する。しかし、身重だったナークはマークの出征中に既に亡くなり、幽霊となってこの世に留まっているらしい。そんな噂をマークの戦友達が耳にし、マークから幽霊のナークを引き離そうとするが……。

大いに笑って、最後には涙を誘われる作品だそうだ。タイでは『アナと雪の女王』『アバター』を超えて、歴代興行収入1位に輝いたということからも、その人気がわかるだろう。

☆Netflixで視聴可能(2020年2月現在)

A Crazy Little Thing Called Love(First Love)

©Sahamongkol Film International

『A Crazy Little Thing Called Love』(原題:สิ่งเล็กเล็ก ที่เรียกว่า...รัก)は2010年に制作されたラブコメディ映画だ。

14歳の女子高生のナムは、人気者の先輩のチョーンに一目惚れをする。あまり可愛いとは言えない外見の彼女だが、彼に振り向いてもらおうと綺麗になっていく。彼女は憧れの先輩のハートを射止めることができるのか……。

恋する乙女がどんどん綺麗になっていく姿が本作の魅力らしい。実話を基にした微笑ましいラブストーリーで、タイのティーンエイジャーを魅了した作品だ。

2020年2月現在、本作をリメイクした同名のドラマ版がNetflixにて視聴可能だ。映画版はなかなか見つからないので、興味のある方はドラマ版を鑑賞してみてはいかがだろうか。

心霊写真

©GMM Grammy PLC

『心霊写真』(原題:ชัตเตอร์ กดติดวิญญาณ、英題:SHUTTER)は2004年に制作されたホラー映画で、あまりにも怖いためタイで一大ブームを巻き起こす程に大ヒットした作品らしい。ちなみに、2008年にはアメリカでリメイクもされている。

主人公のカメラマン、タンと恋人のジェーンは友人の結婚式の帰りに、若い女性を轢き逃げしてしまう。その日を境に、彼らは次々と不可解な現象に見舞われることとなる。

英語版ポスターが、大して怖くもない心霊部分を赤丸で囲むという風情が無さすぎる扱いを受けている。このダサいポスターでは心配になるが、本編はめちゃくちゃ怖いらしい。また、英語版とスペイン語版のポスター以外はデザインがまともで、なかなか怖い雰囲気を感じることができる。

☆Netflixで視聴可能(2020年2月現在)

スリヨータイ

© 2003 Sony Pictures Classics. All Rights Reserved.

『スリヨータイ』(原題:สุริโยทัย、英題:The Legend of Suriyothai)は2001年に制作された歴史映画で、2003年にフランシス・フォード・コッポラによって編集された短縮版がアメリカで公開されている。

アユタヤ王朝時代に実在した、シースリヨータイ王妃の人生を描く。彼女はビルマ王国との戦争で王を助けるために、自ら象にまたがり戦争に加わったという女傑だ。

本作はタイ国民達に自国の歴史について興味を持ってほしいと考えたシリキット王妃が原案を提案、出資して制作された。話題はタイだけでなく海外にも広まり、タイ映画ブームのきっかけになった作品ということで、見事にシリキット王妃の狙い通りということだろう。タイの歴史入門としておすすめの作品だ。

近年は日本でもパクチーブームで、タイ料理の人気が高くなっている。トムヤムクンやガパオライス等は、すっかりと日本に浸透しているといえるだろう。

私はパクチーが苦手だが、映画は大好物だ。料理だけでなく、映画の選択肢が増えることは喜ばしいことである。皆さんもタイ映画を楽しんでみてはいかがだろうか。

-コラム
-, , , , , ,

Copyright© Sabot House , 2024 All Rights Reserved.