コラム

フランス人に聞いた、おすすめのフランス映画 5選

2020/04/18

【ネタばれ無】

フランスといえば、名だたるブランドの発祥地であり、誰もが憧れるお洒落の代名詞だ。芸術の都と呼ばれるパリにモン・サン=ミシェル等、世界で最も人気の観光国のひとつでもある。

そんなフランスの映画といえば、情熱的な愛情表現に独特な色彩センス、そして美しきパリジェンヌが印象的だ。芸術性が高く、鑑賞のハードルが少し高いというイメージを持っているのは私だけではないだろう。

しかし、その独特な雰囲気に一度ハマってしまえば抜け出せないのがフランス映画である。今回はフランス人の友人達が私におすすめしてくれたフランス映画を紹介しよう。

※私が鑑賞できていない作品も含まれるため、あらすじは友人達から聞いたものを基に、海外サイトの情報を使って補完している。実際のストーリーと齟齬があるかもしれないが、ご了承いただきたい。

最強のふたり

©Weinstein Company. All Rights Reserved.

2011年に制作された『最強のふたり』(原題:Intouchables)については、日本でも大きな話題を呼んだため既にご存知の方が多いだろう。

本作は頸椎損傷で体に障害を持つ富豪のフィリップと、貧困層出身で前科のある黒人青年ドリスの交流を描いた、実話を基にした物語である。

主人公の2人を演じたフランソワ・クリュゼとオマール・シーの演技が素晴らしく、観ていて笑顔になる傑作映画だ。Amazonでは、ドキュメンタリー版も視聴することができる。2019年にアメリカでのリメイク版である『人生の動かし方』が公開されており、見比べてみても面白いだろう。

※『最強のふたり』についてのコラムはこちらから


君のいないサマーデイズ

©Les Productions du Trésor

2010年に制作された『君のいないサマーデイズ』(原題:Les petits mouchoirs)は、フランスで大ヒットしたコメディ映画だ。

『最強のふたり』のフランソワ・クリュゼに、『エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜』のマリオン・コティヤール、そして『アーティスト』のジャン・デュジャルダンという豪華過ぎるキャストに目を惹かれる。

ボルドーの別荘で毎年夏のバカンスを楽しむ男女10名のグループ。しかし、ある年にメンバーの1人、リュドが交通事故で瀕死の重傷を負ってしまう。リュドが参加できなくなってしまったため日程を短縮してバカンスを決行することになるが、それぞれが抱える問題が噴出していく……。

ちなみに、本作の舞台であるフランスのボルドーは牡蠣の養殖業を営む私の友人の地元らしい。

☆Amazonプライムで視聴可能(2020年2月現在)

アメリ

© 2001 Miramax

2001年に公開された『アメリ』(原題:Le Fabuleux Destin d'Amélie Poulain)は、日本でも大ヒットを記録した。可愛い映画といえば、ということで今回フランス映画を紹介してくれたうちの1人であるパリジェンヌがこの映画を推薦してくれた。

他人と上手くコミュニケーションを取ることが出来ない女性アメリは、モンマルトルのカフェで働きながら周りの人々を観察して空想を楽しんでいた。彼女は他人を幸せにすることに幸せを見出し、人知れず他人を幸せにするための小さないたずらを始める。ある日、彼女は青年ニノに恋をする。

本作でアメリを演じるオドレイ・トトゥの可愛さには、世界中が魅了された。クレーム・ブリュレのお焦げを潰しながら鑑賞してみてはいかがだろうか。

しあわせの雨傘

© 2010 Wild Bunch/Music Box Films

大女優のカトリーヌ・ドヌーブが主演する『しあわせの雨傘』(原題:Potiche)は2010年のコメディ映画だ。本作は同名の舞台を映画化したものである。

主人公は雨傘工場の社長夫人のスザンヌで、ジョギングが趣味の優雅な専業主婦だ。しかし夫の会社でストライキが起こり、夫が心臓発作で倒れてしまう。所謂 “トロフィーワイフ” の彼女だったが経営を引き継ぐことになり、経営の才覚を発揮していく。

カトリーヌ・ドヌーブの夫役を演じたファブリス・ルキーニは、フランス人すらうっとりするにフランス語の発音が恐ろしく綺麗らしい。演技も素晴らしく、『君のいないサマーデイズ』の面々に並ぶ程の一押し俳優だそうだ。フランス映画が気になるなら、彼の作品を追いかけてみることをおすすめされた。

映画だけでなく、朗読者でも成功をしているため、フランス語を勉強している人は、彼の作品や朗読を教材にしてはいかがだろうか。

☆Amzonプライムで視聴可能(2020年2月現在)

最高の花婿

© 2014 - UGC Distribution

2014年に公開された『最高の花婿』(原題:Qu'est-ce qu'on a fait au Bon Dieu?)は、その年のフランス映画で年間興行収入第1位を記録した大ヒットコメディ映画だ。

4人の娘がいるヴェルヌイユ夫妻には悩みがあった。3人が娘はアラブ人、ユダヤ人、中国人と結婚したため、夫妻は宗教と文化の違いに疲れ果てていた。さらに末娘がカトリック教徒の男性と婚約をするのだが、夫妻の前に現れたのはコートジボワール出身の黒人だった。

ブラックユーモアに満ちたドタバタコメディだが、多くの移民を受け入れてきたフランスの異文化結婚を描いており、人種間の偏見について学ぶことの出来る作品になっている。

☆Amazonプライムで視聴可能(2020年2月現在)

フランスでは、芸術性を全面に表現した作品というよりはコメディ映画の人気が高いようだ。

フランス映画を観ると、必ずフランスに訪れてみたいと思わせる魔力を持っている。フランス映画を楽しみながら、パリ旅行の空想を膨らませてみてはいかがだろうか。

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