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粋でいなせな伊達男達に学ぶ モテ男テクニック

2020/01/01

© 1951 Warner Bros. All rights reserved.

女性にモテたい。それはパートナーがいない私のような男性が頭を悩ませ続ける宿命であり、永遠の課題でもある。

ところが映画を見ていると、粋でいなせな伊達男達がいとも簡単に異性のハートを射止めているではないか。

映画俳優なのだから、とびっきり男前な方々なのは百も承知だ。しかし、そうでない私達も彼らから学ぶ所はたくさんある。彼らのモテ男テクニックを実践することで、私達も粋でいなせな伊達男に近づくことができるのではないだろうか。

今回は、女性にモテたい男性諸君のために映画に登場したモテ男達のテクニックをレベル別に紹介しよう。

セクシーにメガネをずらす レベルなし

© 2011 Columbia TriStar Marketing Group, Inc. All Rights Reserved

これは私が以前に紹介したことのあるモテ男のテクニックだ。『ドラゴン・タトゥーの女』でダニエル・クレイグが披露しているのだが、ウォーミングアップとして紹介しておこう。

ちょっと目が疲れた時は片耳にモダンを引っ掛けたまま、顎の所までレンズをずらしてみよう。目が疲れただけ、或いは老眼鏡が不要な状況になっただけなのに、ここまでセクシーを演出することができる。

カフェやオフィスでこのテクニックを使えば、一味違った自分を見せつけ周りからも一目置かれる存在になれるだろう。正直私は、これが流行り過ぎてむしろスタンダードになってしまうのではないかと懸念すらしている。

ハンカチを常に携帯する レベル★☆☆☆☆

© 2015 Warner Bros. Entertainment Inc. and Ratpac-Dune Entertainment LLC. All Rights Reserved.

このテクニックは伊達男というよりは紳士への第一歩だ。『マイ・インターン』でロバート・デ・二ーロが演じたベンは、誰もが見習うべき圧倒的紳士だった。スーツの着こなし、立ち振る舞い、そして粋な言葉は伊達男の要素も十分に秘めている。

そんな紳士のベンは、若手社員に「ハンカチなんか必要なのか」という質問にこう答えている。

Okay. It's essential. That your generation doesn't know that is criminal. The best reason to carry a handkerchief is to lend it.

引用:『マイ・インターン』 ベン・ウィテカー

簡単に訳すと、「ハンカチは必要不可欠だよ。君らの世代がそれを知らないのは罪だ。ハンカチを持つ一番の理由、それは貸すためだ」となる。

女性が涙した時や、不調の際にすっとハンカチを貸すというのが紳士の心得なのだ。ハンカチをスマートに渡せる男は間違いなく粋だ。その優しさ、ハンカチを持ち歩いているというスマートさに、相手は惚れてしまうだろう。

ハンカチを常に身に着けること。それもセンスの良いハンカチを。さらに普段はそのハンカチを汚さないように、トイレではペーパータオルやハンドドライヤーでも使っておこう。

そしてこのハンカチにはもう1つのポイントがある。それは、貸したら洗って返してくれるかもしれない、という点だ。自分が貸したものを洗濯してくれて、畳んで返してくれるというのは何と嬉しいイベントだろう。気になる女性が使っている洗剤の香りが付与されていることも特筆すべき点だ。

もしそのハンカチで鼻をかんでずるずるにされ、そのまま返されても決して嫌な顔をしてはいけない。むしろハンカチが役立ったことを誇りに思おう。

自分のケアを欠かさない レベル★★☆☆☆

©2000 - Universal Studios - All rights reserved.

イケてる人は自分磨きを忘れない。自分磨きについてクリスチャン・ベールが演じた『アメリカン・サイコ』のパトリック・ベイトマンを例にしてみよう。シリアルキラーの彼だが、ストイックに自分を磨く姿勢だけは見習っておきたい。

規則正しい食生活、腹筋1,000回は余裕でできるほどに積み重ねた日々のトレーニング。朝に顔がむくんでいたらアイスパックをし、シャワーの後には角質ケアも重要だ。そして最後にはミントパックでお肌をハリを整える。髭剃り後のローションはノンアルコールのものを使おう。適度な日焼けも健康的な印象を与えてくれるため、おすすめだ。

部下の服装にアドバイスするのもいい、ただちゃんと「可愛い」というフォローや良い所もしっかりと褒めよう。徹底したジェントルマンを演じることで、紳士っぷりが板についてくるだろう。

しかし、彼を真似するのはここまでにしておこう。彼が粋でいなせだと言えるのは、映画の中でも最初の数分程度だ。その後の彼の愚行、蛮行を絶対に真似をしてはいけない。

高級な服装や名刺でマウントを取り合うのも、レストランで自分自身のステータスを誇示するのも愚かだ。過剰なほどのナルシストは見てても痛いだけだし、殺人など論外だ。

たまには涙を見せる レベル★★★☆☆

© 1951 Warner Bros. All rights reserved.

『欲望という名の電車』マーロン・ブランドが演じたスタンリーは、常に色気がムンムンの伊達男だ。当時は下着扱いされていたTシャツを普段着として着こなし、Tシャツをファッションとして定着させたという程、彼の影響力は凄まじいものだ。

粗野で粗暴なDV夫という面では真似をしたい人物とは言い難いものの、あのセクシーさは見習わなければならない。そんな彼は一挙手一投足が洒落ている。ビールを飲むときは瓶を振って、頭から泡を被るなんて最高にかっこいい。その時の無邪気な表情、そして口元がびしょびしょなのにセクシーなのは反則だ。

そんな彼から学びたいモテテクニックといえば、弱さを見せることだ。自分が過ちを犯した場合にはしっかりと頭を冷やして謝ることが大切だ。その時に大声で泣きながら相手の名前を叫ぶという普段のワイルドさからは考えられないギャップが、相手をドキリとさせるだろう。

Tシャツを着ている場合はびりびりに破くと効果は倍増する。更にびしょ濡れだとセクシーを加速させることだってできる。謝るときには、愛する人の名前を大声で叫ぼう。家の外から必死に叫んでいれば、相手も気持ちに応えてくれるだろう。

しかし、破れたTシャツからだらしない背中が見えていると恥ずかしいかもしれない。通行人に見られてもいいように、広背筋はしっかりと仕上げておこう。

「君の瞳に乾杯」 レベル★★★★☆

© 1942 Warner Home Entertainment. All rights reserved.

「君の瞳に乾杯」は言わずと知れた『カサブランカ』のハンフリー・ボガードが演じるリック・ブレインの名台詞だ。あまりにも有名な台詞だが、実際に言うとなるとかなりハードルが高い。相当な伊達男でなければ、失笑されるのが関の山だ。しかし、この台詞が決まれば相手の心をがっちりと射止めることができる。

作中では「G.H.マム・コルドン・ルージュ」という銘柄のシャンパンで乾杯している。実践してみたい方は、形から入ってみるのもいいだろう。

また、この台詞は劇中で繰り返し使用されており、乾杯する場面以外にも使っている。そう、素面でもさらりと言ってのける者こそ粋でいなせな伊達男なのだ。

英語では “Here's looking at you, kid.” と言っており、粋じゃない翻訳をするなら「お嬢ちゃんを見つめながら乾杯」辺りが妥当だろう。ハンフリー・ボガードのカッコよさは言わずもがなだが、この小粋な邦訳を生み出した翻訳家も粋でいなせな伊達男と言えるだろう。

飴ちゃんを貰う レベル★★★★★

© 2015 - Universal Pictures

皆さんは、女性からちゃんを貰うことなんてハードルが低すぎるのではないかと思うだろう。特に大阪ではおばちゃんから絶えず飴の配給を受けられるため、鞄の中に飴が余っていることもしばしば。バレンタインのチョコレートよりも特別感は無く、ただのコミュニケーションの一種と言えるだろう。

しかし、『レジェンド 狂気の美学』でトム・ハーディ演じるレジ・クレイは一味違う。女の子が舐めている途中の飴を貰った上に噛み砕くというワイルドすぎるテクニックを披露しているのだ。間接キスどころの話じゃなく、間接ディープキスとも言えるだろう。

気になる人が飴を舐めている時に、「どんな味?」と聞いてみよう。実際に味見をしたいという想いを情熱的に、そしてクールに伝えてみるのだ。相手が舐めている飴を口から出してくれたら、スマートに受け取って味見をしてみよう。

肉食系に見せたいなら大胆に噛み砕いてしまうのが良い。お礼を言ってそのまま舐めながら立ち去ると伊達男風に見えるだろう。また、ミステリアスなイメージを与えたいなら、むしろ味見後に相手に返却してみてはいかがだろうか。相手はきっと飴キャッチボールの意味がわからず夜も眠れなくなる。

このテクニックはセクシーにも程があり、難易度も異常に高い。しかし、このテクニックを使えるようになれば誰もが認める粋でいなせなモテ男と呼ばれるに相応しい。

さて、今回は映画のキャラクターからモテ男テクニックを学んだが、あなたはどのレベルまで実践できそうだろうか。粋でいなせな伊達男になるためには、たゆまぬ努力が必要なのである。そして、こんなテクニックを持ってしても映画の最後まで幸せでいられた伊達男も少数だ。真似をするのは粋でいなせな部分だけにして、それ以外は見習わないようにしよう。

また、今回の内容はあくまでも自己責任で参考にしていただきたい。もし実践しようとして失敗、或いは通報されてしまった場合に私の名前を出さないように。

そして、女性諸君はこんな小手先だけに騙されないようにしていただきたい。たまにこういうテクニックを恋人とのスパイスとして楽しむことはとても良いことだが、こんなテクニックばかり披露する男にろくな奴はいない。しっかりと内面を見極めてパートナーを選ぶようにしていただきたい。

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