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『ドラゴン・タトゥーの女』に学ぶ、モテる男のダンディズム

2019/01/12

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【ネタばれ無】

異性にモテてモテて仕方がない。

そう言えるくらいになってみたいという妄想を抱くことは誰しもあるだろう。スクリーンの中の俳優達はスターと呼ぶに相応しい、妄想が具現化したような輝きを持っている。自分は若くないから、という言い訳が通じない程のナイスミドルがこの世には存在してしまっている。今回は、そんなナイスミドルが登場する映画を紹介しようと思う。

『ドラゴン・タトゥーの女』(原題:The Girl with the Dragon Tattoo)は、スウェーデンの作家スティーグ・ラーソンによる推理小説『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女』を原作とし、2011年に公開されたアメリカのミステリー映画だ。

大物実業家の武器密売スクープを記事にし、名誉毀損で有罪を判決を受けたミカエル(ダニエル・クレイグ)と彼に興味を持った天才ハッカーのリスベット(ルーニー・マーラ)が、失踪事件の事件の謎を解明していく物語である。

主人公のミカエルは、とても女性にモテる人物として描かれている。顔がいいから、或いはフィクションだから、という意見も大いにあるだろう。しかし、少しでも彼の真似ができれば、”良い男” に近づく第一歩は踏み出せたといってもいいだろう。さっそくミカエル演じるダニエル・クレイグから、モテる男のダンディズムを学んでいこう。

ミカエルの周りの女性たち

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彼のダンディズムに触れる前に、いかに彼が女性に好かれているかを紹介しよう。

まずは本作のヒロインであるリスベット。タイトルにあるように、彼女がドラゴン・タトゥーの女だ。捜査協力のためにミカエルの仕事のパートナーとなった彼女は、仕事以上に彼と急接近をする。暗い経歴から男性嫌いを伺わせる彼女を、ミカエルはいとも簡単に魅了した。

2人目は「ミレニアム」誌の編集長であるエリカ・ベルジェ(ロビン・ライト)だ。彼女はミカエルと一緒に共同経営者として雑誌「ミレニアム」を発行している。美人な経営者であり既婚の女性だが、ミカエルとは不倫関係にある。

3人目は、娘のぺニラ(ジョセフィン・スプランド)だ。誤解のないように言うと、彼女とミカエルはもちろん恋愛関係にはない。離婚したミカエルの妻と暮らしているが、ミカエルとの関係は良好だ。思想の面では噛み合わない父娘だが、ミカエルの捜査のヒントを与えてくれたりと、ミカエルに幸運をもたらす女性の1人と言っても差し支えはないだろう。

そんな3人の女性に囲まれ、窮地に立ったミカエルは事件に挑む。重く難しいストーリーでありながら、わかりやすいのは彼のかっこよさだ。男の私がそう思うなら、女性は尚更だろう。

ミカエルの軌跡から、モテる男になるための要素をまとめたいと思う。

仕事ができる

ビジネスパーソンとして、仕事が出来る人というのは男女問わずに憧れの的だ。

手際よく仕事を片付け、難題に挑む姿は見ていて清々しくもなる。職種にもよるだろうが、仕事の進め方には個性が出るだろう。映画の中でリスベット程ではないものの、ミカエルも実に仕事ができる人物だった。

ミカエルは一族の捜査を進めて、その内容を整理するために壁にそれらの情報を張り付けて視覚化している。ポストイットをうまい具合に活用しながら事件を整理する。解決に悩んでいる資料があれば、壁に貼った暗号が何を示しているか、第三者が見つけるかも知れない。ミカエルはそうして、捜査が進展するるきっかけを作った。

ミカエルはコミュニケーション能力も優れている。ジャーナリストという肩書を利用して “インタビュー” を繰り返し、彼は捜査を重ねる。感情表現に乏しく、口数の少ないリスベットとのチームワークも良好だ。どんな相手でも合わせられるコミュニケーション能力は、仕事だけではなく、プライベートでも好かれる要素だろう。

そして、フットワークの軽さも兼ね備えている。彼は捜査のためにスウェーデンからロンドンまで取材に出かけている。スウェーデンにおける舞台は架空の土地であるため正確ではないものの、その距離は直線距離で少なくとも1100㎞以上は離れている。思い立ったら即行動、それが仕事を成功に導く秘訣の1つだろう。

弱みを見せる

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強い男というのは頼りになる。もちろんそれも魅力だが、弱みを見せて母性本能をくすぐることができるのも、モテる男の魅力だ。ミカエルは今作で何度も弱みを見せている。

裁判で負けた時についつい吸ってしまうタバコ、リスベットの荒い治療に怯える場面や、悪人から拷問を受けて苦しむ姿まで見せている。

「007」シリーズではジェームズ・ボンド役を演じるダニエル・クレイグだが、今回は肉体派の役ではない。強いイメージの彼が、時には弱みを見せ、押しの強い女性の誘惑に飲まれてしまう。強さだけではない一面を見せることが、”放っておけない男” として、周りの女性の気を惹くのだ。

セクシーなメガネ

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眼鏡をかけている皆さん、目が疲れた時に眼鏡を外すことがあるだろう。多くの人は眼鏡を完全に外してしまう。

しかし、モテる男ミカエルは上の画像のように眼鏡を外している。周りにこんなセクシーな眼鏡の外し方をする人を見たことがあるだろうか。少なくとも私はない。

額の上にレンズが来るバカンススタイルで上に掛ける人はしばしば見るだろう。おじいちゃんは鼻先まで下ろしがちだ。だが、本当にモテる男はそんなことをしない。

片耳にモダンを引っ掛けたまま、顎の所までレンズをずらす。これこそが、モテる男だけが成しえるダンディズムだ。

試しにミカエルの真似をしながらこの記事を書いているのだが、これが意外と落ちない。違和感はあるし、こんな眼鏡の掛け方をしている私がセクシーになれているかは分からない。しかし、ふと目が疲れた時、他人と違う自分を演出したい時にはこの掛け方を試して周りの反応を伺って欲しい。

まとめ

仕事が出来て、適度に弱みを見せながらセクシーに。そんなモテる男を目指したい男性諸君。そして、そんな男性を見てときめきたい女性諸君。『ドラゴン・タトゥーの女』は重厚で陰鬱なストーリーだけでなく、そうしたミーハーな目線でも楽しむことができる。

2019年1月11日には続編の『蜘蛛の巣を払う女』が全国で公開される。ダニエル・クレイグ、ルーニー・マーラをはじめとするキャスト陣、さらには監督も交代となるが、劇場に足を運ぶ前にまずは前作を復習してみてはいかがだろうか。

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