【ネタばれ無】
2009年の『ゾンビランド』から10年、遂に新作『ゾンビランド:ダブルタップ』が公開された。アメリカでは2019年10月18日(金)より、日本では11月22日(金)より上映となる。
昨年『ヴェノム』をヒットさせた、ルーベン・フライシャーが前作に引き続き監督を務める。また、『デッドプール』シリーズ等で知られるレット・リースとポール・ワーニックが脚本を担当している。
前作から10年という時を経ているが、製作陣、キャスト共に前作から続投という安心感で、ファン待望のゾンビコメディ映画だ。
しかし、10年の間に製作陣もキャストも次々と話題作に携わった大物となっている。10年前のようなハイテンションを見せてくれるのかと不安な方もいるだろう。だが、心配はご無用。むしろ前作よりも弾けている本作を、一足先に鑑賞した筆者が紹介しよう。
前作のおさらい
突如発生した感染症によってゾンビに覆いつくされた世界で、生き残るためのルールを守ることで何とか生き延びているオタクの青年コロンバス(ジェシー・アイゼンバーグ)。彼は故郷へ向かう道中で、トゥインキ―大好きで屈強なタラハシー(ウディ・ハレルソン)や、詐欺師の姉妹ウィチタ(エマ・ストーン)とリトルロック(アビゲイル・ブレスリン)等と出会う。
衝突しながらも徐々に絆を深めていく彼らは、笑いありゾンビありの珍道中を繰り広げる……。
今作のあらすじ
パシフィックランドでの戦いから10年、コロンバス、タラハシー、ウィチタ、リトルロックの一行は協力しながらゾンビランドを生き抜いていた。その時間の流れの中で、ゾンビ達は進化を遂げていた。
家族のように過ごす彼らだが、思春期を迎えたリトルロックのある行動により、アメリカの中心に向けた新しい旅が始まる……。
豪華すぎるキャスト
2009年の『ゾンビランド』出演時にはまだ若手だったジェシー・アイゼンバーグとエマ・ストーン。彼らは前作のヒットをきっかけとして大ブレイクし、ハリウッドで大躍進を続けている。そんな主演2人が出演することの豪華さを改めて解説しよう。
ジェシー・アイゼンバーグ
主人公のコロンバスを演じるジェシー・アイゼンバーグは2010年に『ソーシャル・ネットワーク』でマーク・ザッカーバーグ役が絶賛され、アカデミー賞主演男優賞ノミネートを始めとして、多数の賞にノミネートされた。
その後も『グランド・イリュージョン』シリーズや、『エージェント・ウルトラ』等の注目作で主演を務めている。
彼は『Bream Gives Me Hiccups』という小説を執筆したり、『The Spoils』という舞台では脚本と主演を務める等、執筆分野でもその才能を発揮している。
エマ・ストーン
ヒロインのウィチタ役を演じるエマ・ストーンは、2014年の『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』のサマンサ役から賞レースの常連となっている。2016年に『ラ・ラ・ランド』でアカデミー賞主演女優賞を受賞し、名実ともに兼ね備えた売れっ子女優として輝かしいキャリアを歩んでいる。
彼女はその美貌にハスキーボイスというギャップ、そして無邪気な笑みで人類を魅了し続けている。コメディからシリアス、そしてミュージカルにアクションもこなす万能な女優で、今最も才能ある女優だ。
そんな彼らがゾンビコメディ出演して、以前のようにはっちゃけられるのか不安に思う方もいるだろう。しかし、そんな心配は全く無用だ。
テンションは前作よりアップ
本作はコメディ映画の中でもテンションが高めだった。なんと上映前のロゴから弾けていて、最初から最後まで遊び心に溢れている。テンポが良くポップな演出、そしてスローモーションで笑わせる演出も健在。前作の良さをしっかりと引き継いでおり、10年という月日が経っても変わらない面白さだった。
前回はトゥインキ―を探し求めていたタラハシーさん。タラハシーを演じるウディ・ハレルソンは特に弾けまくっており、本作では彼の歌声まで聞くことができる。そして、エマ・ストーンファンの私としては、彼女の表情には特に目を引かれた。彼女の不機嫌そうな表情までいちいち可愛らしいので、彼女の出ているシーンでは釘付けになることだろう。
まとめ
さて、前作のファンは必見の本作だが、前作を鑑賞していない方でも十分に楽しめる作品に仕上がっている。本作での新要素はあまり気にしなくてもいい。本筋にはあまり関係なく、小さいことは気にしないで何も考えずに楽しむことができるから。
それにしても、10年の間に大出世した方々が以前と同じ方向性で弾けたコメディを製作するとはなんと素晴らしいことだろう。『ゾンビランド』はゾンビ映画ファンだけでなく、製作陣とキャストにも愛された作品なのだろう。
そして、前作で本人役として登場したビル・マーレイも本作に登場する。一体今回はどこで登場するのか楽しみにしていただきたい。