映画相談所は、編集部へ寄せられた人生相談に、映画を紹介しつつこたえるコーナー。普段からふざけたことばかり書いているライターのそうたが、いつになく真面目な顔で皆さんのお悩みに答えます。
相談「最近、いろいろ精神的追い込まれていて眠れないです。どうすればいいですか?」(27歳、男性)
みんさんどうも、そうたです。え、やっぱりこのコーナーって真面目に答えるところなの?と改めて驚いています。
今回はやっと恋愛関係でない相談が来ましたね。世の中捨てたもんじゃないな、と涙ぐみながら書いてます。
前回前々回と辛かったんですよ。僕が真面目に答えれば答えるほど、幸せなカップルが生まれるのかと思うと、やるせなくて。今回、あなたがこういうマトモな相談をしてくれたおかげで、救われた人間がここにいるという事を忘れないでください。あなたは世の中に必要な人間ですよ。これだけ褒めれば気持ちがちょっと軽くなって寝れますよね。
映画?ああそうですね。紹介しないといけませんね。眠れないから助けろって方に対して、映画鑑賞を勧めてもいいのかな、と疑問に思いながらも、お上からの命令は絶対なので今回も何かしら考えます。
困った時は餌より銃
例えばの話ですけど、「勉強したいけどできない~」とかのたまう輩がいるとするじゃないですか。そういう奴にいくら勉強の利点とか、それがもたらす恩恵とかを説いても絶対に勉強始めません。
だって、ファッション感覚で「勉強する意思はあるんだけどな」アピールをしてるだけですから。やる気がない奴に餌を撒いても、ノロノロとしか動かないんです。こうなったら、そいつに銃付きつけて「勉強しないと死ぬぞ」って脅すくらいしか手立てがないわけです。
さてここで話を睡眠に戻しましょう。結論としては、「寝ないとヤバい」って事を頭に叩き込めば恐怖のあまり寝ざるを得なくなるだろうと。
そこで、恐怖の不眠性映画『マシニスト』の出番です。これは相談者さんみたく、色々あって不眠症になった人の話なんですけど、寝れないせいで痩せこけて気味悪がられたり、幻覚を見たり、身の回りで不可解な事が起きたりと踏んだり蹴ったりです。そして遂には大きな事件に巻き込まれてしまう……。
こんな人の姿をありありと見せられたら、「あ、寝よう」ってなること請け合いです。だってこの映画の主人公、見るからに死にそうなんですもん。やっぱり寝ないと衰弱して死ぬんですよ人間って。あなたも、死にたくなかったら寝なさい。
でもこの映画、映画の雰囲気が好きになれなかったら、かなり退屈だと思います。でも寝たいって言ってる人に薦める分には、どっちに転んでも寝れるから大丈夫ですよね。
映画に退屈して途中で寝るのも良し、最後まで見て起き続ける恐怖を学んで寝るのも良し。はたまた、逆転の発想で不眠ダイエットの道を歩むのも良いかもしれません。ただし、幻覚を見たり不可解なことに巻き込まれたりしても自己責任でお願いします。