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『バンブルビー』可愛さ全開の青春バディムービー

2019/03/24

© 2018 Paramount Pictures. All Rights Reserved.

【ネタばれ無】

2019年3月22日(金)人気SFアクション、トランスフォーマーシリーズのスピンオフ作品である『バンブルビー』(原題:Bumblebee)が遂に日本で公開された。

私にとって、トランスフォーマーとの出会いはCGアニメ『ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー』だった。サイバトロンのリーダーはゴリラに変身するコンボイ、デストロンのリーダーは、ティラノサウルスに変身するメガトロンで動物に変身するロボットのイメージを持っていた。

そんな印象が強かったため、マイケル・ベイ監督の『トランスフォーマー』を鑑賞した際には、ゴリラのコンボイが登場しないことに戸惑ったものだ。

最新の映像技術を駆使したトランスフォームシーンには興奮したものの、2作目以降は鑑賞していない。ゴリラではないオプティマス・プライムに興味を持てなかったのだ。

今回はバンブルビーが主役ということで、そろそろゴリラのイメージを払拭しようと思い立ち、劇場へ足を運んだ。

あらすじ

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1987年のカリフォルニアで、18歳の少女チャーリー(ヘイリー・スタインフェルド)が廃品置き場で黄色のビートルを見つける。

ビートルに乗って自宅に帰ったところ、突然その車が人型のロボットのような生命体にトランスフォームをする。記憶を失いボロボロに傷ついたその生命体を、チャーリーは「バンブルビー(マルハナバチ)」と名付けて匿うこととなる。

2人の間に芽生える友情の行く末は……。

可愛いトランスフォーマー

私は映画の『トランスフォーマー』シリーズは第1作目しか鑑賞しておらず、それもTVでの放送をチラチラと見ていた程度だ。はっきり言って変形シーン以外は印象に残っていない。

ド派手なアクションと変形シーンが売りの映画というイメージだったので、今作では意表を突かれた。

予告編をご覧になった方ならわかると思うが、とにかくバンブルビーの可愛さを前面に出しているのだ。アクションも変形シーンもあるのだが、本作はチャーリーとバンブルビーの青春バディムービーとなっている。

あざといバンブルビー

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それにしても、バンブルビーがあざとい。目の光り具合や仕草で感情を表現するのだが、それがいちいち可愛らしいのだ。

そして、サイズ感もあざとい。同じオートボット達の中では小柄で、人間からするとデカブツ。丸みを帯びたフォルムで、でかいキャラクターといえば、トトロ然りベイマックス然り、可愛いに決まっているのだ

オプティマス・プライム程のサイズ感であれば、バンブルビーと同じような仕草をしても気味が悪いだろう。

変形するのがビートルという点も、可愛がられることを狙ったあざとさだろうか。

80年代映画の雰囲気全開

UKバンド「ザ・スミス」や「ボン・ジョヴィ」、「デュラン・デュラン」等、80年代に活躍したバンドの楽曲に、レトロなファッションで80年代の雰囲気が全開になっている。

セリフ回しや物語の構成も、レトロな印象が強い。未知との遭遇を通して思春期の少女が成長していく姿が描かれ、この作品はアクション版『E.T.』といってもいい。

作品を彩る80年代テイストは、当時青春を過ごした世代も懐かしさを感じながら楽しめるだろう。

感想

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『スパイダーマン:スパイダーバース』でスパイダー・グウェンを演じたヘイリー・スタインフェルドが、主役のチャーリーを好演している。バンブルビーの親友であり、保護者のように接する彼女にあざとさはなく可愛い。

彼女が歌う主題歌「Back to Life」にも注目していただきたい。女優としての演技だけでなく、歌も声優もこなす彼女の今後の活躍が楽しみだ。

アクションや変形ものに興味がない人でも楽しめる映画なので、可愛いものとレトロが好きな方にはおすすめしたい作品だ。今後のシリーズ展開もどうなるのか楽しみである。

そして、最近の映画で見られるようになった傾向だが、エンディングまでおしゃれにかっこよく仕上がっている。今後もこうした映画が増えてくれると嬉しい。

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